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犬のしつけ

●チョークチェーン
頭周りは耳の付け根から
アゴの下を一周だよ

頭周り測定
チョークチェーンは「鎖の絞め首輪」の和訳のせいか、嫌う人もいますが、首を絞める物ではなく、音と刺激で的確に合図を与え、失敗しないように導くために役立つ用具です。
サイズ選びは重要なポイントです。目安としては頭周りプラス6cmくらい。 装着するときにはスポッと入り、外すときにはギューッと引っ張らないと抜けないサイズ。買う時には犬を連れていって試着させてもらいましょう。
ナイロンテープや革製のものは合図になる音が出ず、締まったままの状態になりやすいのでしつけには向きません。



●必ず出来る
必ず出来る
オスワリ等の指示を出したら、必ず実行させます。言い換えれば、実行出来ない指示は出さない。ということ。
しつけを始めたばかりのシャイな犬に、雑踏の中で 「マテ!」 は無理。 それでダメ犬扱いしては犬がかわいそう。まして「ま、いいか」なんて飼主が思ったら「従わなくても良い」ことを犬が覚えてしまいます。
マテをしつけ、人、騒音、違う環境に慣れさせる等、犬の成長と性格にあわせて、必ず実行出来る方法を考えるのが飼主の愛と知恵の見せ所。
どうすればあなたの犬に負担を与えず楽しく出来るか考えましょう。



環境設定
環境設定
しつけ教室でお母さんがオスワリと言っているのに、犬の目は他の家族を探している。 こんな時に「お父さんを気にしてるから言うことを聞かなくてもしょうがない」と思ってはダメ。 犬に出した指示は例外なく必ず実行させてください。
もちろん犬の気持ちを考えるのは大事です。 慣れない場所で家族が隠れたりすると却って犬は探してしまいます。
「ここにいるから行っておいで」と送りだした後はなるべく動かないという方法もあります。
しつけを始めたばかりの犬には、犬が集中しやすい環境を作ってください。



●犬を知る
犬を知る
しつけをするとき、色々な表現や方法で犬に分かりやすくアピールするのは大事なことです。
大声でホメるとシッポを巻いてしまう犬、興奮してしまう犬もいます。 これらは犬種、育った環境、個体によってちがいます。あなたの犬が喜ぶこと、嫌がること、性格を知ることがポイントです。
「ウチの犬は××がイヤだから△△しない」ではなく「××はイヤだけど○○すれば△△する」方法を見つけられれば、しつけをすることが人にも犬にも楽しくなるはずです。
ただしこの場合○○に入る言葉は「オヤツで誘惑」は除きます。最高のご褒美は飼主の笑顔です。



●しつけの目的
しつけの目的
しつけは人に迷惑をかけない犬に育てて、周りの人達と飼主と犬が一緒に楽しく暮らすことが目的です。
しつけイコールおとなしくて落ち着いた犬になること、と思う人もいますが、いつも飼主の3歩後ろをおとなしく歩く。他の人や犬に興味を示さずジッとしている。ほめても表情を変えず落ち着いている。そんな犬に育てたいですか。
並んで歩くけど、人とすれ違うときには後ろに下がる。 他の人や犬と遊びたいけどヨシと言われるまで待つ。 ほめれば子供のように喜ぶけど吠えたり飛びついたりしない。 そんな犬と暮らしたいと思いませんか?
目的を忘れないで、犬の良い部分を引きだしてあげてください。



●初めての散歩道
初めての散歩道
いろいろな場所へ連れていくのは犬に社会性を付けるためにとても有効です。
といっても、遠くに行くばかりではありません。散歩コースを変幻自在にしてください。横断歩道、歩道橋、踏み切り、塀の中から突然吠える犬、街には色々な関門があります。登下校時の学校前、夕方の商店街、時間によってもちがいますね。
コースは犬ではなく飼主が決めてください。ちがう角を曲がるだけで犬は飼主に注目するはずです。
特に仔犬から青年期は、決った時間、場所、コース、散歩仲間でせまい社会に慣らさないように。いろいろな場所で、たくさんの人と犬に会わせてください。
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●ほめて教えて(2)
ほめて教えて(2)
ほめ方にも色々あります。 すわって待っているときには静かにほめる。呼んで来た時には大きくほめる。
「ほめてもうれしそうじゃない」場合は、犬に気持ちが伝わっていないのかもしれません。ほめる時には、飼主が喜んでいることを伝えてください。ほめる時の動作や言葉を豊かに表現出来れば、叱るとき、止めるときにもメリハリが出来ます。
「ほめられることなんか何もしない」はずはありません。ゴハンを食べて、ウンチが出て、寝て起きればその犬は良いコです。
たとえ小食で病気がちで飼主を心配させるコでも犬に罪はないはずです。



●ほめて教えて(1)
ほめて教えて
マテを教えるときには、距離ではなく時間を徐々に長くしてください。 ただしアセリは禁物。長く待たせて失敗して「コラッ」では、いつまでも犬をほめられません。 自分の犬が「いつどんなタイミングで」動くか良く見て下さい。待てずに叱るのではなく、動く前に止めて待たせ、犬をほめるようにしましょう。
最初は犬のそばでマテを教えます。そうすれば動く前に止められます。0.05秒でも待てたらホメテください。
何秒か待てるようになったら、その場で足踏みする、一歩前に出る、犬の回りを一周する。それが出来るようになったら犬から一歩離れます。
距離を長くするのもアセリは禁物。一歩ずつですヨ。



●病院に行こう
病院に行こう
ある自治体で、狂犬病の予防注射接種場所を「保健所等の施設」から「獣医院」に変えたら、接種率がさがったそうです。
 あなたのワンコは病院や獣医さんを好きですか?
建物がコワイ、あの床がイヤ、薬クサイ、獣医がキライ(!)。ワンコにも言い分はあるでしょうが、苦手なものは無いほうが良いですね。
用事がなくても散歩の途中に寄っちゃいましょう。前を通るだけでもよいし、待合室が空いているならチラシをもらってきたり(病気予防のチラシ等がありますよネ)、先生の手が空いているなら 「こんにちは」の一声でもよいし。良いかかりつけ医なら協力してくれるはずです。
飼主の緊張も犬に伝わります。飼主自身がリラックスして話が出来る獣医さんを見つけて下さい。



●ハウスで安心《クレートトレーニング》
ハウスで安心
ワンコが安心できるスペースがありますか?ベッドやソファではなく、ぜひ「ケージ・バリケン」に入ることをを教えてください。入院やペットホテルを利用する時だけでなく、万が一の場合、災害避難所ではケージに入ることが必須条件です。
中にボールを投げて遊んだり、ケージ内でオヤツをあげたり、大型犬用のケージなら飼主が一緒に中に入り、その間、ハウス・ハウスと話しかけます。入ったら「ハウス良いねー」と、すぐにホメてください(おだやかに)。
イタズラのお仕置きや、留守番の時だけ入れられたらイヤな場所ですね。閉じこめられる、怖いと思わせたら、二度と入らない可能性が有ります。訓練ではなく、自然に楽しくホメて、安心できるスペースであることを教えてください。



●毎日コツコツ
毎日コツコツ
「しつけ」と「訓練」。どんな時にどんな場所でやっていますか?
毎日続けることが大事です。「ホメル・叱る」のメリハリをキチンとして、あまり長い時間続けずに、上手く出来てホメたところで終わってください(絶対に出来ることを最後にやる!)。
あとは沢山遊んであげてください。
散歩仲間の前でするのは恥ずかしいですか? でも、そんな飼主のためらいを犬は確実に感じます。 家の中だけでなく、誘惑の多い公園も「しつけ」の場です。
「犬や人とすれちがう」「人に飛びつかせない」「玄関チャイムに吠えない」等のしつけは家族だけでやるのは大変。
散歩仲間にもドンドン協力してもらいましょう。 もちろん仲良しでも遊び気分は禁物ですよ。



●吠えさせない
吠えさせない
犬の吠え声は、他人にとっては飼い主が思っている以上にうるさくて不快なものです。犬が吠えているのを叱らない飼い主には、さらに不快感が上昇します。この場合「吠える犬」より「吠えさせる飼い主」のほうが問題。
吠えたら即座に止めて下さい。「だめ」「イケナイ」「ノー」等いつもの言葉、あるいは「やめ」等動作を止める言葉です。
「うるさい!」「やかましい!」と叫ぶと、周りにいる他人は余計うるさく感じます。
「他の犬とすれ違う時に吠える」「子供におびえて吠える」等、吠える条件が分かっている時は、吠える前に「吠えたらイケナイよ」「大丈夫だよ」等十分に声をかけてあげて下さい。
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●拾い食い・もらい食い
拾い食い・もらい食い
道や草むらに落ちている物を食べて、犬や猫が死んでしまう事件が少なくありません。家庭内でもクイシンボで好奇心旺盛なワンコがとんでもないものを食べてしまう事故もおきます。
食べてから叱っても効果はありません。イケナイことをする前に止める、やらなければほめる。犬をよく見て、タイミング良く声をかけてください。拾い食いしそうな場所をさける、盗み食いしそうな場所に物を置かない等の配慮も必要ですね。
また、犬にオヤツを差し出す人がいます。悪気がなくても犬が食べてはいけない食物(タマネギ、串付き焼鳥等)を出す人もいるし、犬が飛びつき、事故につながる危険があります。
「もらい食い」しないことも是非しつけて下さい。



●トイレはどこ?
トイレのしつけ
お散歩の時、ウンチを拾い、持ち帰るのは皆さんやっていますよね。じゃあオシッコはどうですか?
水をかける等の配慮も大事ですが、他人の玄関先や食べ物屋さんの店先でチョビチョビするのは迷惑ですね。
犬を好き勝手に歩かせない、むやみに臭い取りやマーキングをさせないのも「しつけ」。家族で言葉(チーチー・ワンツー等)と場所(出来れば自宅敷地内)を決め、その場所で排泄が済むまで犬に言葉をかけて下さい。済んだらタップリ褒めて、散歩に出発!
また、身体の具合が悪くなった時(犬も飼主も)、長時間犬に留守番させる時のために、家の中でも排泄出来ように、ペットシーツ等でのトイレトレーニングもお勧めします。



●「しつけ」って必要?
犬のしつけ
基本的な事ですが、なんでしつけが必要なんでしょう?
「犬はカワイイだけでイイ」?
でもお行儀の悪いコじゃ、どこにも一緒に行けないし、
具合が悪くてもお医者さんにも看て貰えない、なんてこともあります。
飼主家族だけでなく、社会や地域の人達とも楽しくて有意義な毎日を送るために、
ワンコにも約束事をキチンと教えてあげて下さい。それがワンコの幸せにもつながります。
しつけで一番大切なのは飼主の心構えかもしれません。



●いつも決まった言葉で
犬のしつけ
「来い」「おいで」「いらっしゃい」・・・・・
その時々でちがう言葉を使われると、犬はとまどいます。
家族一人ひとりが言葉がちがうのも、犬は困っちゃう。
指示の言葉は家族で統一してね。



●「オスワリ」は一回
犬のしつけ
犬を座らせるときに「オスワリ」「すわれ」「すわりなさい!」
なんて言ってないかな?
指示は一回で従わせるのがしつけの基本。
そうすると「飼主がリーダー」だって犬は覚えるんだヨ。
一回で出来なかったら、オヤツやオモチャで鼻先を上に向けてから軽く腰を押してみて(強く押すと腰が痛くなっちゃうヨ)。
上手に出来たらたくさんホメテね!

2003 日本同伴犬協会 All rights reserved.
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