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「飼主が学ぶ犬のしつけ」講演会詳細

  代表の挨拶

この会は、盲導犬・聴導犬・介助犬・災害救助犬など、いわゆる使役犬に直接かかわったり育成していく会ではありません。又、優秀な純血種を守るあるいは作出する為のブリーディングを指導すると言った事もしておりません。あくまでも家庭で飼われている犬とその飼い主の抱えている問題を飼い主の立場で考え、研究して問題を解決する為の活動をしています。

犬を飼うと色々な問題を抱えます。躾の問題、病気の問題、高齢犬の問題、地域住民との問題、医療トラブル、飼い主同士のトラブル等様々です。
躾教室など犬に関する活動は色々な団体が行っています。お医者さんの団体・フードメーカー・畜産業者・ペットショップなど様々です。しかし先程お伝えしたように飼い主の抱える問題は、これらの団体との間にも起こるのです。 そこで、利益や思わくにとらわれない活動が必要だと言う事です。

同伴犬とはコンパニオンドックとも言います。このコンパニオンとは仲間・同胞・案内をしてくれる人・旅先で出会う心を癒してくれる動物、あるいは伴侶、連れ合いと言う意味です。
家族の一員となる犬は、ある時は仲間であり、人が不安や悩みを抱えている時は、そっと近づいてきて道を教えてくれたりします。又ある時は伴侶であり喜びや悲しみを分かち合い暮らして行くのです。

天文の世界で、重星と言うのが有ります。肉眼で見ると一つに見えるけれど望遠鏡などで観察すると二つ、もしくは二つ以上の星で成り立っている星の事だそうです。その重星の明るい方の星を主星と言い、やや暗い方の星を伴星と言います。その伴星をコンパニオンと言います。主星にコンパニオンの明るさが加わって、明るく一つの輝いた星に成って見える。私達の犬はこのコンパニオンの様な気がします。
犬達の明るい屈託のなさが私達の生活に潤いを与えてくれて、明るく一つに成って輝いている。そんな気がします。

今日の演題は、飼い主が学ぶ躾の大切さです。犬は躾る事によって私達の心が解る様に成ってきます。私達も犬の気持ちが解る様に成ります。お互いのコミュニケーションがとれる様に成ると、犬との生活がより楽しくなります。私達の犬との生活がより楽しくひとつに輝くためにご一緒に勉強したいと思います。

  講演会の内容

家族の一員である犬と、楽しく暮らして行くには何が必要かを考えて行きましょう。
今アメリカでの犬の死亡原因の一番が、安楽死です。一つに、高齢犬が病気になり苦しんでいるため、事故などで動けなくなった、など有りますが、問題行動に対応出来なくなった。と言う現状も有ります。日本ではこの様には踏み込んでいませんが確実に動物保護センターにも問題行動犬が持ち込まれています。野犬、迷い犬、不要犬は、一週間後にはガス室へ送られてしまいます。少しでもこの様な悲劇を生まないためにどうするか。犬を飼う前に家族で良く話し合いましょう。衝動飼いや流行で決めず自分の年齢、家族構成、運動量、オス、メス、大きさ、犬種の特性を考え、自分の生活に合った犬を選びましょう。実際犬を飼って居る人に、相談するのも良いでしょう。

さあ、犬を飼う段階になったら、しっかりしたブリーダーを探し、しっかりした犬を手に入れましょう。犬の躾は訓練士に頼むより、飼い主が自分で躾をする事を勧めます。犬は躾をした人の言うことを聞く性質を持っているからです。

よく「子供の情操教育の為に」と言われます。確かに情操教育には良いのですが、犬を躾るのを、幼い子共にさせないで下さい。子供が子供を教育するのと同じ事で、良い結果が出ません。必ず大人が介在しましょう。

<躾用具>
チェーンカラー、ハーフチェーン、非常に細いナイロンカラー、リードが有ります。子犬や小型犬はチェーンカラーでは無い物を使うと良いでしょう。
柴犬など中型犬からはチェーンカラーを勧めます。このチェーンカラー等は、犬の首を絞める為の道具ではありません。あくまでも飼い主の意志を伝えるための物です。
リードは、革製の物か平らなナイロン製の物が良いでしょう。ナイロンの丸い物は滑りやすく、手を怪我しますので、好ましく有りません。
又ロングリードを使って「おいで」「来い」の練習も出来ます。この時、犬を呼び寄せるのであって、人が犬の側に行かないようにしてください。

<正しい叱り方>
犬を叱る時、家族でばらばらな言葉を使わずに、統一した言葉を使いましょう。「いけない」「ダメ」「ノー」何でも良いです。
家族で「いけない」に決めたら、「いけない」を使っていきます。犬が悪いことをする瞬間にちょっと大きな声で威厳を持っていつもより怖い顔で「いけない!」と言い、犬が止めても直ぐに褒めない。20秒ほどしてから褒める。直ぐ褒めると叱られたことを忘れてしまいます。

<トイレ>
部屋の隅にトイレシートを敷きます。子犬は目が覚めたら・ご飯を食べたら・遊んだら・寝る前にと、トイレのパターンがありますからそれを利用してシートまで連れて行きます。その時「おしっこ。おしっこ」と何度も何度も言います。おしっこをし始めたら小さな声で優しく「良い子だね」と褒めてあげます。大きな声で言うと途中で止めてしまいます。し終わったら大げさに犬が驚く程褒めて上げてください。それを何度も何度も繰り返す内に「おしっこ」っておしっこの事なんだなと言葉を覚えていきます。トイレの場所も覚えます。又うんちをしたらすぐに片付けてあげましょう。食フン予防にも成ります。
イギリスの有名なラブラドールレトリバーのブリーダーを訪ねたときのことです。生後30日の8頭の子犬と母犬が犬舎から出てきました。ブリーダーが「ピーピー」と言うと子犬と母犬が一斉にトイレに行きおしっこをしました。たった生後30日の子犬でもトイレを覚えています。これもブリーダーの仕事です。残念な事に日本のブリーダーはなかなかここまでしません。ペットショップも又同じです。

<散歩とトイレ>
散歩の時にあちこち臭いを嗅いでオシッコをしていませんか?オスは特にマーキングが有りますからこの様なことは多いと思います。実は好ましくありません。散歩の主導権が犬に成ってしまいますし、玄関先・電柱・生け垣にされた方はとても臭く迷惑な事です。また犬はオシッコを小出しにすることを覚えます。
オシッコは散歩をしながらする物だと犬に思わせない為には、決まった場所へ行き、そこで「オシッコ・オシッコ」と何度も言い、してから散歩を始めます。あるいは目的地が公園であればその目的地までは決してさせないで、公園に着いたら臭いを嗅いでもオシッコをしても構いません。とわ言え砂場や真ん中ではなく出来るだけ隅の方でさせましょう。うんちの持ち帰りは当然ですが、オシッコをした後に水をかける等の気配りも必要です。草花の為でもあり、衛生的にも配慮が大切です。帰り道も同じ事です。好き勝手に臭いを嗅がせず、オシッコもさせない。この様な行動の時も「いけない・だめ」から始めます。又リードきちんと引く事も必要です。歩く速さも犬に合わせるのではなく、犬が人に合わせる様にしましょう。
排泄時の言葉も家族で決めて下さい。盲導犬は「ワンツー」ですが「シーシー」「ピーピー」何でも構いません。

<拾い食い>
拾い食いは犬のせいではありません。全て飼い主の責任です。犬と歩いていて犬が何を食べたか解らない、いつ食べたか知らない、止めさそうとしなかった、リードを放していて見ていない。などはまさしく犬を全く見ていないと言う事です。歩いていて食べ物が有るか、それを食べようとしたら叱る。上手く出来ない場合は食べ物から遠巻きに歩く。拾い食いは躾で直ります。
毎年必ず毒入りの食べ物で犬・猫・鳥などが犠牲に成っていることを忘れずにいましょう。ただしリードを放してしまったらこの躾はとても難しい事です。リードを放す事は迷惑なだけでなく犬の命にも関わる事と認識してください。

<食フン>
この様な犬は結構居ます。犬の世界ではそんなにおかしな事では無いようですが、嫌ですよね。理由としてビタミン不足が言われています。例えば犬が一人で居る時間が長くストレスによりビタミンが不足してしまうなど。又うんちをしたらひどく叱られた経験があり、隠そうとして食べてしまう。他にこの行動犬のほとんどがドライフードを常食にしています。フードを変えるのも一つの手です。正確な理由は解りませんが今は動物病院で予防の薬を出している所も有るようです。相談するのも良いかと思います。他に昔から訓練士がしてきた事で、「納豆」を食べさせるという方法があります。ミニパックの納豆が良いかとおもいますが、チワワなどの小型犬には多すぎます。柴犬位からミニパックで試してみてはいかがでしょう

<食事中>
人が食べて居る時にほしがる犬はとても多く、ほとんどの場合食べている物を手渡しで犬に上げています。犬の喜ぶ顔がたまらなく可愛いからついついですね。でも犬は頂戴と言えば人はくれると思います。例えお客さんであっても同じ事をします。つまり犬が人に命令しているのです。
又同じテーブルの上で犬と食事をする・同じベッドで寝るなどの生活の積み重ねで、犬は人と同じ地位に居ると思ってしまう場合があります。これを権勢症候群・アルファ症候群と言います。全ての犬がそうなる訳ではありませんが、そうならない為には前述の事は止めると良いでしょう。どうしても食べさせたい物が有る場合は人の食事が終ってから、犬用の器に入れて上げて下さい。強く優しいリーダーに成る事が大切です。

<留守番>
家に犬を一人で留守番をさせる時、犬が後追いをしない様にするには、個体差が有りますが次の様な方法が有ります。出掛ける時に犬に構わないで出掛けます。「○○ちゃんお出かけするけど、良い子で待っててねー」などと言わない事です。帰ってからも同じく犬に構わないで犬を無視し目も合わせません。5〜10分すると犬も落ち着きますからそこで、犬に優しく、ゆっくり、大きく体を撫で、穏やかな声で「○○ちゃん良い子にしてたかい?」と初めて話し掛けて上げます。
子犬の頃からゲージに慣らしておくと良いでしょう。後々車に乗せる時や病院に入院する時に、不安に成ったり恐怖心を抱かせない為にも早い時期からゲージに「ハウス」と言えば入る躾も一つの方法です。

<玄関チャイムに吠える>
玄関チャイムの場合は、友人など頼める人に訳を説明して協力してもらいましょう。友人に申し合わせた時間にチャイムを何度も鳴らしてもらいます。飼い主は約束の時間の前に、出来れば犬にリードを付け優しく身体を撫でています。チャイムが鳴ったらリードを引き寄せるなどして犬を抱き寄せ、「大丈夫だよ」を繰り返す。吠えようとしたら叱る事も大切です。友人に家の中に入ってもらう時には犬に構わず無視してもらい、犬が落ち着いたら犬に話し掛けてもらうようにお願いしておきます。

犬は飼主が望むようには育ちません。飼主が育てたように育ちます。犬と正しい関係を作って下さい。


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